後頭部の位置が姿勢を左右する?ピラティスで頭のポジションを整える方法

ピラティス体幹姿勢改善
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  • 💎ピラティスが初心者にも“頭のポジション”を整えやすい理由
  • 💎自分の「後頭部の位置」をチェック!ピラティスで頭を整えるための実践ステップ
  • 💎頭の位置を整えるための“身体の理解”とピラティス的アプローチ
  • 💎解剖学的な観点で見る、ピラティスが姿勢改善に有効な理由


姿勢を整えたいと思ったとき、私たちはつい「背筋を伸ばす」「胸を張る」といった表面的な動作に意識を向けがちです。

しかし、姿勢全体を大きく左右しているのは、実は“後頭部の位置”です。

頭は4〜6kgほどの重さがあり、その位置がたった2〜3cm前方にずれるだけで、首や肩は倍以上の負担を抱えます。

スマートフォンやパソコンの長時間使用が当たり前になった現代では、多くの人が無意識のうちに「前方頭位」という頭が前に出た姿勢になり、肩こり・首の張り・猫背・呼吸の浅さなど、さまざまな不調を引き起こしています。

では、この“頭の位置”をどう整えていけばよいのか。
そのカギとなるのが、背骨の整列と呼吸、体幹の安定を重視するピラティスです。

ピラティスは動きの中で骨格を本来の位置に戻し、身体に負担の少ない姿勢へ導くことを得意としています。

本コラムでは「なぜ後頭部の位置が姿勢を左右するのか」「なぜピラティスがそれを改善できるのか」を、初心者にもわかりやすく丁寧に解説します。

さっそく、頭の位置と姿勢の深い関係を紐解いていきましょう。

目次

なぜ“後頭部の位置”が姿勢全体を左右するのか?

姿勢は「重力との向き合い方」で決まる

姿勢とは、その人が重力とどのように向き合っているかを表すものです。
どれだけ筋力があっても、骨格が重力に対して効率よく並んでいなければ“良い姿勢”は保てません。

理想的な姿勢は、耳・肩・骨盤・膝・くるぶしが一直線に揃い、骨格が重力を垂直方向に受け止める状態です。
この状態こそ、筋肉が余分な力を使わずに済む「省エネ姿勢」と言えます。

しかし、この整列を最も簡単に崩してしまうのが“頭の位置”です。

頭は身体の最上部に乗っているため、わずかなズレがその下の頸椎・胸椎・腰椎・骨盤へと連鎖的に影響します。

つまり、「姿勢は上から崩れる」のであり、そのスタート地点が後頭部なのです。

頭の重さは4〜6kg。たった数センチのズレで首への負担が倍以上に

S成人の頭はボウリング球ほどの4〜6kgあります。

耳の穴の真上に重心が乗っているとき、首の筋肉は最小限の力で頭を支えられます。
ところが、ほんの2〜3cm前へずれただけで、首の負担は倍以上に跳ね上がります。

さらに、頭が5cm前に出ると首には約20〜25kgもの負荷がかかると研究で示されています。

これは大きな荷物を首の後ろで持ち続けているような状態であり、当然ながら肩こりや首痛、背中の張りの大きな原因となります。

慢性的な不調は“筋力不足”ではなく“構造の歪み”から起きていることが非常に多いのです。

現代の生活習慣がつくる「前方頭位」という新しい姿勢不良

スマホの使用時間が1日平均3〜5時間と言われる現代。
画面を覗き込む姿勢は、頭を前に滑らせ、背中を丸めやすくします。

パソコン作業でも、無意識に画面に近づくことで首が前方へ移動し、胸椎は丸まり、肩は内側へ入りやすくなります。

この「前方頭位」は、

・首の筋肉に常に負担がかかる
・肩甲骨が外側へ広がりやすい
・胸郭の動きが制限され呼吸が浅くなる
・骨盤が後傾し腰の負担が増える

など、上から下へと不調を連鎖させます。

本人はまっすぐ立っているつもりでも、写真で確認すると頭が身体より前に飛び出していることは少なくありません。

このズレこそ、姿勢バランスを崩す“見えない原因”なのです。

頭の位置が整うと姿勢は自然に変わる

頭が本来の位置へ戻ると、背骨は自然なS字カーブを取り戻し、胸郭が開き、呼吸が深くなります。
身体は上から整っていくため、頑張って背筋を伸ばす必要はなく、とても自然で無理のない姿勢になります。

「姿勢を良くしよう」と胸を張っても長く続かないのは、頭の位置という“根本”が整っていないからです。

逆に、頭の位置さえ整えば、身体は驚くほど軽く伸び、見た目の印象も大きく変わります。

後頭部の位置は、姿勢全体の“起点”。
ここを理解することが、姿勢改善の最大の近道なのです。

ピラティスはなぜ頭の位置を整えやすいのか?

ピラティスは「背骨を動かすこと」に特化したメソッド

ピラティスの最大の特徴は、背骨を一つずつ滑らかに動かす「分節運動」にあります。

背骨は24個の椎骨が連なって構成されており、本来は連動しながら柔軟に動く構造です。
しかし、前方頭位が続くと胸椎が硬くなり、頸椎が過度に伸びた状態が固定され、背骨全体のしなやかさが失われます。

ピラティスでは、ロールダウン、キャット&カウ、ブリッジなどの分節的な動きによって、
・胸椎の可動性
・頸椎のしなやかさ
・背骨全体の連動
を取り戻していきます。

背骨が本来の動きを取り戻したとき、頭が乗る位置も自然と整っていくのです。

ニュートラルポジションが“頭の正しい位置”を導いてくれる

ピラティスにおける「ニュートラルポジション」は、骨格が最も安定する理想的な配置です。
背骨のS字カーブが保たれ、骨盤・胸郭・頭が無理なく整列した状態を指します。

頭が前にずれている状態では、このニュートラルは成立しません。

つまり、ピラティスでニュートラルを探す過程そのものが、
「頭ってどこにあるべき?」
という身体感覚を呼び覚まします。

さらにピラティスのエクササイズでは、後頭部の位置を意識しながら動く機会が多く、
・視線
・あごの角度
・後頭部の重さの感覚
などを繊細に調整していきます。

これにより、頭の位置が動きの中で“再学習”され、姿勢改善につながります。

インナーマッスルが働くと頭は軽く引き上がる

ピラティスが重視する体幹深層筋(腹横筋・多裂筋・横隔膜・骨盤底筋)は、背骨を内側から支える重要な筋肉です。

これらが適切に働くと、背骨の軸が安定し、頭の位置が自然と引き上がるように整います。

逆にインナーが働かない状態では、姿勢を維持するために首や肩の筋肉が過剰に頑張り、頭の位置がさらに前に出てしまいます。

ピラティスは動きの中でインナーを活性化させるため、「首の力で姿勢を作らなくなる」というメリットがあります。
これが頭の位置が整う大きな理由の一つです。

胸郭が動くと頭の位置が整う

胸郭の柔軟性は、頭の位置に直接影響します。
胸郭が硬いと、呼吸が浅くなり、背中が丸まり、頭を前に出さないと空気が吸えない状態に近づきます。

ピラティスでは胸式呼吸を用い、肋骨を立体的に動かすため、胸郭が大きく開き、頭を正しい位置に支える土台ができていきます。

胸郭が動く→胸椎の可動性が上がる→頭を支える軸が整う。
この流れが、ピラティスが頭の位置に効果的な理由です。

自分の頭の位置を理解する:セルフ観察とその理由

壁立ちチェックでわかる「今の頭の位置」

頭の位置を理解する第一歩は「自分が今どこに頭を置いているか」を知ることです。
もっとも簡単な方法が、壁立ちチェックです。

①かかと
②お尻
③背中(胸椎あたり)
④後頭部

この4点を壁につけて立ってみてください。

ここで多くの人が驚くのは、「後頭部が壁につかない」という現象です。

後頭部が壁に届く前に、顎が上がる、背中が反る、腰が痛くなるなどの違和感が起こる場合、日常生活で頭が前に出ている可能性が非常に高いと言えます。

この反応は、あなたの身体が「頭は前にあるもの」と誤って学習してしまっているサインでもあります。

正しい位置からズレたまま何年も生活すると、それが“普通”になってしまうのです。

壁立ちはとてもシンプルですが、頭の位置、背骨のカーブ、胸郭の硬さなど、姿勢全体のヒントが一度に手に入る優れたセルフ観察方法です。

視線と後頭部:目の使い方が姿勢を変える

頭の位置は後頭部や顎だけでなく、「視線の向け方」によっても大きく影響を受けます。
スマホを見るとき、画面に視線を落とすため、自然と首が前へ倒れます。

ここで注目したいのは、
「視線が下がる → 首が前に倒れる」という連動です。

視線を遠くに向ける、水平よりやや上を見るなどの工夫をするだけで、後頭部が本来の位置に引き上がりやすくなります。

ピラティスのレッスンでも「視線を遠くへ」「目線の高さを保つ」などのキューがよく使われるのは、視線と頭の位置が密接に関係しているからです。

あごの角度で負担は激変する

頭の位置を見るとき、最も誤解されているのが“あごの角度”です。
顎が上がりすぎると首の後ろがぎゅっと縮み、頭の位置が後ろに倒れます。

一方、顎を引きすぎると首の前側が詰まり、上部胸椎が丸まりやすくなります。

理想の角度は「軽くあごを引く」。

しかしこれは“引きつける”のではなく、後頭部をふわっと後ろへ伸ばすようなイメージです。
この感覚がつかめると、頭が肩の真上に乗り、首の前後がニュートラルなバランスに整っていきます。

頭の位置が整うと呼吸が深くなる

頭の位置が前に出ると、首の筋肉群(胸鎖乳突筋・斜角筋)が呼吸のために過剰に働き、胸郭の動きが小さくなります。

そのため浅く速い呼吸が習慣化し、自律神経にも影響を及ぼします。

後頭部を本来の位置に戻すと、

・胸郭が立体的に広がる
・横隔膜が動きやすくなる
・呼吸が深く入る

といった変化が起こります。

自律神経が整い、肩や首の緊張も自然と軽くなるため、呼吸と頭の位置は切っても切り離せない関係性なのです。

頭の位置を整えるための“身体の理解”とピラティス的アプローチ

頸椎のカーブが頭の位置を決める

頭を支えている頸椎は7つの小さな骨で構成され、その一つひとつが前後・左右・回旋の動きを持っています。

理想的な頸椎は、緩やかに前へカーブ(前弯)している状態です。

このカーブが保たれていると、頭の重さを骨で支えやすく、筋肉の負担が減ります。

しかし前方頭位が長く続くと、頸椎の前弯が失われ、真っすぐ棒のようになってしまう「ストレートネック」に近づきます。

これは、頭を支える筋肉が過剰に働くことで起こる現象で、肩こりや頭痛の大きな原因です。

ピラティスでは、頸椎だけを操作するのではなく、背骨全体の連動性を回復させるため、自然と頸椎のカーブも整っていきます。

後頭骨とC1・C2(上部頸椎)は“姿勢の司令塔”

後頭部の位置を語る上で特に重要なのが、後頭骨とそのすぐ下にあるC1(環椎)、C2(軸椎)です。

この3つは頭と頸椎をつなぐ最も重要な部分で、姿勢・バランス・眼球運動などに関わります。

C1・C2は回旋とわずかな前後の動きが可能で、ここが固まると頭を自由に動かせなくなり、首全体に負担が拡がります。

ピラティスの分節運動は、この上部頸椎の微細な動きを引き出し、しなやかさを取り戻すのに非常に有効です。

舌骨とあご周りの筋肉が頭の位置に影響する

実は、頭の位置には舌や口まわりの筋肉も関係しています。

舌骨は首の前側に浮いているように存在し、顎・喉・胸郭とつながっています。
舌が緊張すると首の前側が硬くなり、頭を前に引き込むような力が働きます。

ピラティスの呼吸で喉を開く意識を使うと、

・舌の緊張が緩む
・胸郭が動く
・頭の位置が後ろに戻る

といった変化が起こり、頭部の安定性が増します。

胸椎が動くと頭の位置が整う

頭の位置の乱れは頸椎だけの問題ではありません。
多くの場合、胸椎の硬さが背景にあります。

胸椎がカチッと固まると、首で無理やり動きを補おうとするため、前方頭位が強くなります。

ピラティスは胸郭の可動性を高める動きが多く、胸椎がしなやかに動くようになることで、頭を無理なく支えることができます。

胸椎が動く → 頭を支える軸が整う → 頭全体が軽く感じられる
という流れが起こります。

解剖学的な観点で見る、ピラティスが姿勢改善に有効な理由

頭部・頸椎・胸椎・骨盤のアライメントの連鎖

姿勢は一部の関節だけで作られているわけではなく、頭から骨盤まで一本の軸でつながっています。

後頭部が数センチ前にずれると、胸椎が丸まり、腰椎のカーブが変わり、骨盤が後傾するという連鎖が起こります。

ピラティスは、この“連鎖全体”を戻すアプローチを行うため、一箇所に依存しない姿勢改善が可能です。

インナーマッスルが姿勢の基盤

腹横筋・多裂筋・横隔膜・骨盤底筋。

これら体幹の深層筋は、背骨と骨盤を支える内側のコルセットのような存在です。
インナーが働いているとき、背骨は軽く引き上がり、頭の位置も安定します。

ピラティスが「体幹」を重要視するのは、頭の位置と姿勢の安定に直結するためです。

頭の位置と背骨のS字カーブの関係

背骨のS字カーブは、身体が最も効率よく力を伝え、負担を分散できる構造です。

しかし、頭が前に出ると胸椎が丸まり、腰椎の反りが強くなり、S字が歪んでしまいます。

ピラティスの分節運動は、本来のカーブを取り戻すことに非常に向いており、頭部の位置を整えるための重要なステップになります。

筋膜ラインで見る頭部位置の影響

股関節と背骨は密接に連動しています。
股関節が硬いと骨盤が動きにくくなり、その代わりに腰が動きすぎてしまい痛みにつながることがあります。

ピラティスでは、股関節の滑らかな動きを出すことで、背骨全体の癖が整い、全身を覆う筋膜は、頭から足までつながる“テンセグリティ構造”を形成しています。
特にディープフロントラインは、舌骨・横隔膜・腸腰筋・内転筋・後脛骨筋までが一本のラインでつながっており、頭が前に出るとこのライン全体が緊張します。
ピラティスは筋膜ラインを意識した動きも多く、頭の位置と全身のバランスが立体的に整っていきます。

継続することで“姿勢を支える身体”になる

ピラティスは単なる筋トレではなく「動きの再教育」です。
正しい位置で動く感覚が積み重なることで、日常生活でも自然と頭が正しい位置に戻るようになります。
これがピラティスが姿勢改善に非常に強い理由であり、年齢問わず効果が出やすい理由です。

頭の位置は姿勢のすべてを左右する“起点”です。

たった数センチ前へずれるだけで、首・肩・胸郭・骨盤・腰へと負担が連鎖し、さまざまな不調が生まれます。

しかし逆に言えば、後頭部が正しい位置に戻るだけで、姿勢は自然と整い、呼吸は深まり、身体が軽く動くようになります

ピラティスは、背骨の分節運動、胸郭の可動性、インナーマッスル、呼吸のバランスを通して、頭の位置を整えるための最適な方法です。

頸椎や胸椎だけでなく、全身のつながりを意識したアプローチができるため、「無理なく良い姿勢が続く身体」を育てることができます。

正しい頭の位置が理解できると、日常生活での動きも劇的に変わります
スマホを見る角度、座る姿勢、歩き方など、すべての動作が姿勢を整えるエクササイズへと変わります。

ピラティスは、姿勢を整えるだけでなく、身体との向き合い方を変えてくれるメソッド。

自分の頭がどの位置にあるのかを知ることが、より快適で軽やかな身体への第一歩となるでしょう。


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